この記事は、占星術のホロスコープで小惑星Ixion(イクシオン)がどういった意味を持つのかについて解説しています。
沢山の情報から取捨選択して、神話などを読みながら解説しています。
世に出回っているイクシオンの占星術的な意味を記載する情報は少ないですが、この記事を読むことより、ホロスコープで小惑星Ixion(イクシオン)について理解度が増すと思いますので参考にしてみてください。
小惑星Ixion(イクシオン)の詳細情報
- 天体:小惑星Ixion(イクシオン)
- 惑星ナンバー:28978
- 属性:冥王星族
- 特徴:冥王星型天体、太陽系外縁天体の1つ、ケンタウロス族を生み出す
占星術的意味
・制御不能になる欲望
・規則やルールを破る
・信頼と裏切り
・感謝の欠如
・原因と反乱
・チャンスを無駄にする
西洋占星術において、小惑星イクシオン(Ixion)は比較的新しい要素の一つで、主流の占星術のリーディングにはあまり一般的ではありませんが、近年注目されてきています。イクシオンは、太陽系の外側に位置する冥王星の軌道の近くにある小惑星です。2001年に発見されたこの天体は、太陽系のクイーパーベルトに位置しています。
占星術において、小惑星や他の小天体(例えばケイロンやエリスなど)が持つ象徴性は、それらが発見され、占星術のコミュニティ内で意味や解釈が徐々に形成されていく過程で発展します。イクシオンの象徴性はまだ完全には定まっていませんが、一部の占星術師は、それを個人の道徳的、倫理的な課題や、過去の行動が現在の状況にどのように影響を与えるかというテーマと関連付けています。
神話においてイクシオンは、ゼウスによって裏切りを犯した後に罰を受けた人物です。この神話的背景から、占星術におけるイクシオンの解釈は、裏切り、罪、救済の求め、または倫理的な境界のテストといったテーマに関連していると見られています。イクシオンが個人のホロスコープに位置する場所は、その人がどのような倫理的課題に直面しているか、または自己の行動がどのように社会的な枠組みや道徳的な価値観と関わっているかを示唆するかもしれません。
ただし、イクシオンの解釈は占星術師によって異なる場合があり、この小惑星に関する研究や理解はまだ発展途上です。従って、イクシオンの影響を考慮に入れる際は、個々の解釈の幅広さと、占星術のより広い文脈の中でのその位置を理解することが重要です。
小惑星Ixion(イクシオン)が入るハウスやサインは「コントロールが効かない本能・欲望」「道徳的または倫理的な試練や問題」ポイントとなります。
火星と冥王星に似た要素を持ち凶作用の方が強い星ですが、個人が直面する道徳的、倫理的な問題に取り組むことで成長の機会にもなります。
ネイタルホロスコープの中で、Ixion(イクシオン)がある場所は「支払わなければならないカルマの負債の問題」を抱えていますので、おそらく傷付く体験、挫折を味わうことになるでしょう。
小惑星Ixion(イクシオン)を読み解くキーワード
小惑星イクシオンを西洋占星術で読み解く際に参照するキーワードは、イクシオンの神話的背景とその天体が象徴する可能性のあるテーマから派生します。イクシオンの物語は裏切り、罰、道徳的な課題に焦点を当てており、これらの要素は占星術的な解釈においても重要です。以下は、イクシオンを解釈する際に役立つキーワードのリストです:
- 道徳性:自己の行動が持つ倫理的な重さやその結果を考慮する能力。
- 課題:個人が直面する可能性のある道徳的または倫理的な試練や問題。
- 裏切り:信頼の裏切りや不誠実な行為、他者に対する不正直。
- 罰:行動の結果として受けるかもしれない懲罰や後悔。
- 救済:過ちからの回復や改善のプロセス、自己の行動を正す機会。
- 変容:道徳的、倫理的な課題を乗り越えることによる個人の成長や進化。
- 責任:自己の行動やその影響に対する責任感。
- 自己認識:自己の行動とその動機、倫理的な立場に対する深い理解。
- 倫理的な境界:正しいと認識される行動と誤りと認識される行動の間の区別。
- 影響:過去の行動が現在や未来に与える影響、特に道徳的または倫理的な文脈で。
これらのキーワードは、イクシオンがホロスコープの特定のハウスや他の天体との関連で解釈される際に、その天体が持つ可能性のある意味や影響を探求する際の出発点となります。イクシオンの位置やアスペクトは、個人がどのような道徳的、倫理的な課題に直面しているか、またそれらをどのように乗り越えることができるかについての洞察を提供することができます。
凶作用が強い小惑星Ixion(イクシオン)のメリット
小惑星Ixion(イクシオン)のハウスの意味
西洋占星術において、小惑星イクシオンがホロスコープのどのハウスに位置するかは、その人の人生のどの領域にイクシオンのテーマが影響を及ぼすかを示します。
イクシオンのテーマは、道徳的、倫理的な課題、過ちやその後の救済、自己の行動の結果に対する認識などに関連しています。以下に、イクシオンが各ハウスに位置する場合の一般的な意味を示します。
各ハウスの意味
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第1ハウス – 自己表現と個人的アイデンティティ: 自己認識、外見、そして人生へのアプローチにおける道徳的、倫理的な問題や課題。
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第2ハウス – 資源と自己価値: 財務、物質的な資源、自己価値に関連する道徳的、倫理的な課題。
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第3ハウス – コミュニケーションと思考: コミュニケーション、近隣関係、そして早期教育における道徳的、倫理的な課題。
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第4ハウス – 家庭と根源: 家庭生活、家族関係、個人の根源における道徳的、倫理的な課題。
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第5ハウス – 創造性と恋愛: 創造的な表現、恋愛関係、子供に関する道徳的、倫理的な課題。
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第6ハウス – 健康と奉仕: 日々のルーティン、健康、仕事における道徳的、倫理的な課題。
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第7ハウス – パートナーシップ: 対人関係、結婚、公開された敵における道徳的、倫理的な課題。
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第8ハウス – 変容と共有資源: 性、死、変容、共有資源に関する道徳的、倫理的な課題。
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第9ハウス – 哲学と遠方への旅: 哲学、宗教、高等教育、長距離旅行における道徳的、倫理的な課題。
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第10ハウス – キャリアと公的イメージ: キャリア、社会的地位、公的なイメージに関する道徳的、倫理的な課題。
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第11ハウス – 社会的ネットワークと希望: 友情、社会的なつながり、将来の希望に関する道徳的、倫理的な課題。
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第12ハウス – 潜在意識と隠れた敵: 潜在意識、隠れた敵、孤独、精神的な探求における道徳的、倫理的な課題。
イクシオンが位置するハウスは、その人がどの領域で道徳的、倫理的な成長や課題に直面するかを示唆します。
ホロスコープ全体のコンテクストと他の天体の配置との相互作用を考慮に入れることで、イクシオンの位置が個人の成長、挑戦、そしてその人の人生における重要なテーマにどのように影響を与えるかをより深く理解できます。
特に、イクシオンが他の天体とアスペクト(相互の角度関係)を形成している場合、その影響は強化されたり、特定の方向性を示唆したりすることがあります。
Ixion(イクシオン)の神話
イクシオンの神話は、古代ギリシャ神話における重要な物語の一つで、裏切り、罪、罰のテーマを扱っています。イクシオンはテッサリアの王であり、神話では彼の物語が道徳的な教訓として語られています。
物語の中で、イクシオンは非常に重大な罪を犯しました。彼は自分の義理の父であるディオネウスを殺害することで、ギリシャ神話における最初の人間の血を流しました。この行為は神々によって重大な罪と見なされ、イクシオンは追放され、どの人間も彼の罪の清算を受け入れようとしませんでした。
しかし、ゼウスは彼に同情し、オリンポスに招待して罪を許し、清める機会を与えました。しかし、イクシオンはこの恩恵に対する感謝を示す代わりに、さらなる裏切りを犯しました。彼はゼウスの妻であるヘラに対して不適切な関心を持ち、彼女を誘惑しようとしました。ゼウスはこの試みを見抜き、イクシオンを試すためにネペレ(雲)をヘラの形に作り、イクシオンを欺きました。イクシオンはこの雲(ネペレ)と交わり、その結果、ケンタウロス族が生まれたとされています。
ゼウスはこの最新の裏切りに激怒し、イクシオンを罰するためにタルタロス(地獄のような場所)に送り、燃える輪に永遠に縛り付けました。この物語は、裏切りと罪の重さ、そして神々に対する不敬の結果としての永遠の罰のテーマを通して、人間の行動に対する倫理的な教訓を伝えています。
イクシオンの神話は、西洋占星術における小惑星イクシオンの解釈に影響を与えています。この神話は、個人が直面するかもしれない道徳的、倫理的な課題や、過去の行動が現在の状況にどのように影響を与えるかというテーマに関連していると考えられています。
アレス神とは戦争の神となり、ローマ神話のマールスと同一視され、火星と結び付けられています。
Ixion(イクシオン)は火星の要素を引き継ぎ、冥王星の要素も持ち見ます。
神話で初めての殺人者となったIxion(イクシオン)
Ixion(イクシオン)は、デーイオネウスの娘のディーアと婚約しました。
婚約に喜んだIxion(イクシオン)は、父親のデーイオネウスへ豪華な結納品を贈ることを約束した変わり、デーイオネウスから、それはそれは立派な名馬を与えられました。
しかし、Ixion(イクシオン)は立派な馬を貰った後は、結納品を贈ることをせずにデーイオネウスからの行為を、やってもらって当たり前だと思っていたのです。
それに起こったデーイオネウスは、イクシオンから馬を取り返しました。
その行為に腹を立て逆恨みしたのはイクシオンでした。
殺害計画を立てるイクシオン
立派な馬を取られたイクシオンは、逆上しデーイオネウス殺害計画を立て実行します。
イクシオンは、自分の宮殿に豪華な結納品を用意したので来て欲しいとデーイオネウスを誘い出します。
宮殿のいたるところに前もって深い穴を掘り、そこに高熱を発する炭火を入れていました。
イクシオンの誘いになんの疑いも持たなかったデーイオネウスは、宮殿の中の落とし穴に落とされ命を落としてしまうのです。
これがイクシオンの親殺し伝説です。
血縁関係者を殺した初めてのものだと言われ、神々はこの穢れをひどく嫌った。
しかしゼウスだけは、このイクシオンの行為を許し穢れを払い食事に誘ったのであった。
火焔車の刑罰
穢れを払って貰ったイクシオンは、食事会に参加するなり、なんとゼウスの妻であるヘラを誘惑しようとする。
このイクシオンのたくらみに気が付いたゼウスは、雲で妻ヘラを形どった人形を作っておいた。
食事会で雲のヘラを連れ去り雲ヘラを抱くイクシオンは、ゼウスに対してやってやったぜ!!という満足感でいっぱいだった。
一度は許し穢れを払ったものだが、今回の件で救いようがないものと認定されたイクシオンは、神々ですら忌み嫌う澱んだ空間であるタルタロスに幽閉され、火が燃えさかる車に縛り付けらえれ、業火の中もだえ苦しんでいるといわれています。
イクシオンとケンタウロス族の関係
ケンタウロス族といえば賢者キロンを思い浮かべます。
そのケンタウロスの元となったのは、ゼウスが雲で作ったヘラとイクシオンの愛の結晶として作り出されたものとなります。
ケンタウロス族の多くは、イクシオンの血を引き野蛮で騒ぐのが好きで、好色・酒好きとしれ知られてます。
ケンタウロス族の中には、性的で野蛮で虐待者と知られるネッススがいますがイクシオンの血統を引いているように思います。
まとめ|小惑星Ixion(イクシオン)の意味や特徴は?
占星術や神話における小惑星Ixion(イクシオン)の意味や特徴について解説させて頂きましたが、いかがだったでしょうか。
Ixion(イクシオン)の神話を読むと、どうしようもないゴロツキのはぐれ者です。
Ixion(イクシオン)が入るハウスやサインは良い意味よりネガティブな意味合いが強いですが、ここはあなたが感謝を忘れているポイントであり、あたり前だと感じている場所でもあります。
一度過ちを犯したあともチャンスは到来しているので、このイクシオンがある場所は悔い改め、行動や習慣を変化させていく必要があります。